生酛造りとは その二
自然由来の乳酸菌
生酛作りは、自然由来の乳酸菌を使っていて、上手く作成出来れば酒質が強く熟成にも向き良い味に仕上がります。ただ、自然由来の物を使っている為に熟成出来るまでに雑菌に対して無防備になってしまう欠点もあり、職人達を悩ませてきました。その解決法として考案されたのが、速醸酛でした。生酛造りでは1ヶ月も掛かった物が、2週間の行程で済むという事も大きいメリットです。日本酒造りの革命と呼ばれる事もあります。
手造りの酵母
どちらで作られた酒にも、それぞれの良さがあります。ですので、食事によって飲み分ける等の楽しみ方もありますが、個性的な味という意味では、やはり生酛作りの方が味が深いです。速醸酛の物と比較した場合に味の違い等もハッキリ分かります。主な理由は、手造りの酵母を用いながら乳酸菌を1から育てている事にあります。
速醸酛は作りやすい上、雑菌増殖で腐敗してしまう事が少ないメリットの代わりに、中の菌類に多様性がありません。人工の乳酸は最初から完成されている物を使う分だけ、味に付いてもその計算範囲内で出来上がります。ですが、生酛造りの方は、製造工程や結果にどうしてもロスが生じてしまうデメリットがありますが、代わりに中の乳酸菌は生存競争を勝ち残った菌という事になりますのでその分、味も深くなります。
乳製品と相性抜群
かなり味が濃い肉料理の類だったり、重厚な味わいの乳製品関係の物を食べた場合には生酛の味は格段に合います。特に燗酒にすると、味の深みが更に変化しますので、長年愛好しているという人も少なくありません。
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