生酛造りとは その一

乳酸菌と酵母

乳酸菌の力で雑菌を排除し酵母の活動環境を確保し作り上げるお酒の事を、生酛造りと言います。

この時使われる乳酸菌は生酛系酒母と言って、自然由来の物になります。明治時代中盤まではメジャーなお酒の製造法でした。歴史を辿ると相当古く日本酒が一般人にも好まれる様になった400年前位まで遡る事が出来ます。燗酒にぴったりという事で好む人も多いです。顕微鏡や各種の機器等が無かった時代に、職人の5感を元に菌の働きの研究を続ける事で編み出された製法になります。
酵母

速醸酛

生酛造り以外で、明治以降に出来たお酒の作り方に速醸酛という方法もあります。これは現在のお酒の作り方の主流の製造法で、まず製造中のお酒に水と米麴を投入し、糖化酵素を発生させます。そこに蒸米も加えて、時間を掛けて糖化を待ちます。そして人工の乳酸菌を加えていきながら完成まで持っていく工程でお酒を造ります。

その二へ